自宅にインコ用酸素室を用意しておく必要性と、必要機材の選び方は前回の記事「万一に備え、インコ用酸素室の用意を」でお伝えしました。
前回の記事中で具体的なつくり方についてもお知らせしようと思ったのですが、思った以上に長い文になってしあったので、実例は「実践編」として、別途記事にさせていただきました。
機器類を揃えるにあたって悩んだこととか困ったことなど、細かなことまで記しますので、ぜひ参考にしていただけるとありがたいです。
酸素発生(圧縮)機の選定について
前回の記事「万一に備え、インコ用酸素室の用意を」で機種選びのポイントをお伝えしました。
実はpipiD、一番悩んだのがこの機種選びです。
なにせ今まで、家庭用“酸素発生機”なるものを見たこともなく、またその実態がわからないのです。酸素発生器のメーカーさんも聞いたことのない名前ばかりで、しかも似たような形のものばかり…。しかも、価格がいろいろで、本当に大丈夫なのか心配にすらなりました。
迷った挙句、以下の基準で選んでみました。
- 酸素濃度を高くするために必要なゼオライトの寿命問題(一定時間使うとダメになります)から、“当たるも八卦・当たらぬも八卦”で、手頃な機種から選定
- 酸素濃度・酸素流量が調節できること
- 24時間稼働が出来ること
- 先に購入された方の評価が、良い評価が多い事
僕が生きて帰ってくる予定だったので、実際は、pipiDは保険として、少し高い機種も同時に購入してくれていたんだ。
ゆくゆくはその機種も紹介してもらいましょうね!
結果として、PSE検査合格済の酸素発生器(濃縮器)を選んだのですが、あとで考えてみると自分が働いている時間も稼働させるわけですから、機器の異常なんて仕事中にチェックなんてできませんので、運がよかったと思っています。
これから購入される方は、必ずPSE検査合格済のものを用意してくださいね!
なお導入した機器は、万方商事株式会社が販売元になっている「酸素発生機ny430」という機種です。この機種はミスト機能が付いていますが、使わなくても動作に支障はありませんでした。ただ、人の呼吸のような大きな音がしますので、夜中ちょっと怖いかも…。これは購入前にはわかりませんでしたので、仕方なく受け入れました。
酸素室ケージ(ケース)を選ぶ
一番参考にしたのは、pipiの入院先のドクターがやっていた方法でした。
pipiをお預けした先は小鳥好きのドクターでしたが、病院では犬猫も診ておりましたので、酸素ゲージは犬猫にも対応できるよう犬猫の大きな酸素ケージが用意されておりました。
ドクターは、犬猫用酸素ケージの中に虫かごを入れて、虫かごになかに僕と酸素チューブを入れて、酸素濃度を調整しながら僕の状態を常に診ることができるようにしてくれたんだよね。
この状態に置かれたときpipiは不安そうで、またドキドキしている顔を浮かべていたのが脳裏に残っておりましたので、実は最初は「普段入っている家(鳥かご)の方がストレスがないのでは」と考えて、専用のカバーを付けて密閉性を高めてから酸素チューブを入れてみました。
私たちのケージだと、ビニールカバーをしても、酸素濃度を1~2%しかあげることが出来なかったのね。
そう、保温が出来る専用ビニールカバーを使っても酸素濃度は上げられませんでした。そこで、密閉度の高いものは何か?と考えたときに思いついたのが水槽だったんです。
pipiDは、セキセイインコの大きさに合わせ、キューブ型の水槽を選びました。
pipiDが選んだ水槽は、GEXの「コンパクトなキューブ水槽」です。水容量6.0リットルのものになります。
実際に用意した酸素発生機を使って酸素を入れたところ、数分で濃度を高めることができましたので、「緊急時でも対応できそう」と思っています。更に酸素発生機の最弱設定で酸素を送っても酸素濃度30%をやや上回るぐらいで止まりましたので、療養にはちょうど良い感じかな~と思い、このセットで酸素室をつくることに決めました。
ちなみに酸素濃度測定器は、前出記事の基準で選んでいます。
価格が手頃な機種は25%程度までのものが多いので注意が必要です。予算に余裕があれば、私が使っている機種よりもっと高い濃度が測定できるものの方が良いかと思いますので、そちらを選んでくださいね。
酸素ケージの中でも寛げるように
入院した時のpipiの姿を見て最初思ったのが、「pipi、不安なんじゃないかなぁ」ということ。
全く知らないところに一人ぼっちにされるんだから、当たり前だいっ!
次第に回復する姿を見て安心したのですが、結果はこのサイトを立ち上げた想いの通り。だからこそ、寛げる空間づくりをしておきたいな、と思いました。
そこで利用したのが、ダイソーのワイヤーネット。これを水槽の形に合わせ、三方にネットがかかるよう折り曲げ、飛び出た部分をカットして設置しました。
奥は酸素濃度測定器を引っ掛けて酸素濃度が常に見られるようにし、左右は止まり木を引っ掛ける場所にして、水槽の床だけでなく止まり木に止まれるようにしてあります。
正面は、いつでも共に暮らす家族の顔が見られるように、また自分たちもインコの状態が常に確認できるようにと、当然ですが何もつけていません。ガラス水槽ですので透明で、はっきりお互いが確認できるのが良いな、と思っています。
まとめ
酸素室は、呼吸器系の病気を発症したインコや小鳥を、少しでも楽にしてあげるために使うもの。インコや小鳥は、呼吸器系の病が人にわかるようになってしまったら、相当危ない状況です。まずはかかりつけ医に診ていただくか、すぐ病院に連れていくことをお勧めします。
その状態をご理解の上、私のように酸素室を用意して自宅での療養・介護を希望される方は、
(2)酸素が漏れない酸素室用の箱を選ぶ ※要空気入れ替え
(3)酸素濃度測定器は、予算があれば高い濃度まで測れるものを
(4)寛げる空間づくりもできればしてあげては
のポイントに注意して、用意してあげてくださいね。
専用の酸素室ケージや、酸素発生機付セットも市場に出ていますので、それを使うのも良いですね!
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